新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

大腸はおよそ1mほどの曲りくねった管腔臓器で食べたものが小腸で、栄養が吸収された後に排便前に通ります。 今まで、大腸は吸収されなかった食べカスがここで水分吸収をされるくらいの働きしか言われてきませんでしたが、最近、話題の腸活でも言われているよ…

診療の軸 2 -① 大腸の診療

大腸はおよそ1mほどの曲りくねった管腔臓器で食べたものが小腸で、栄養が吸収された後に排便前に通ります。 今まで、大腸は吸収されなかった食べカスがここで水分吸収をされるくらいの働きしか言われてきませんでしたが、最近、話題の腸活でも言われているよ…

診療の軸 1. 胃カメラ検査

胃には食べたものを分解消化する食に関わる重要な働きがあります。胃の調子を崩すと様々な症状が現れ、その中でも治療を要する病気が見られます。今日、胃炎や胃潰瘍や胃がんの発生とピロリ菌感染の関連性がわかるようになり、胃カメラをすることにより、早…

対象疾患 2. 肝臓、胆道、膵臓

これらの臓器においては、様々な疾患があります。私達はこれらの疾患に対してプライマリケアをさせていただきます ○ 肝臓 : 肝機能障害、ウィルス性肝炎、アルコール性肝炎、脂肪肝、肝腫瘍のチェック ○胆道 : 胆石症、胆嚢ポリープ ○膵臓: 膵炎、

対象疾患 1. 上部消化管

上部消化管とは食道、胃、十二指腸のことを言います。 具体的には ○ 食道 : 逆流性食道炎 (食道裂孔のチェック) 食道がん検診 ○胃 : 胃炎、胃潰瘍、ピロリ菌感染検査&治療、胃がん検診 ○十二指腸 : 十二指腸潰瘍 などの疾患を対象として診察、診療いたします…

診療内容 2

診療紹介 〜はじめに〜

これから私達が行う診療内容についてご紹介したいと思います。その主として消化器を中心とするお腹のプライマリケアの実施を検討しています。 腹部には胃や腸をはじめとする消化器、膀胱や腎臓などの泌尿器、そして女性の方は、子宮や卵巣などの婦人科臓器が…

胃がん 8 診断 転移や播種

胃がんが進行すると、リンパ節や他臓器に転移が見られます。 また進達度が漿膜を超えて胃の外側に露出すると、腹腔内に癌細胞が播種することがあります (腹膜に炎症が生じて腹水が溜まるような状態を癌性腹膜炎と言います) このように癌という病気の問題は発…

coffee break 鼻洗浄

風邪の季節がやってきましたが、自分でできる風邪の予防健康法として鼻洗浄をオススメします。 私も私の主治医の先生から言われするようになりました。 何か鼻がムズムズする、くしゃみや鼻汁が出やすい時には効果があります。 因みには鼻洗浄な時には単に鼻…

胃がん 7 診断③ 拡がり& 深さ

胃がんの診断、今回は癌の拡がりについてのお話です。 癌ができた場合、それがどれくらい広がっているかを見極めことが大切です (それが外科手術をはじめとする治療法の選択判断の材料になるからです) 先ずは水平方向の拡がりについて、癌は塊ではなく、その…

ベストタイム

医者は何歳が一番ベストな年齢なのでしょうか? その人、その専門科目、その具体的な仕事内容によっても答えは違ってくると思いますが、私は医者は生涯成長できる仕事だと思っています。 確かに年齢と共に体力や技術は若い時よりは落ちてくるかもしれません…

coffee break がんの浸潤と転移のメカニズム

なぜがんは単に増えて大きくなるだけではなく、広く、深く浸潤 (invation)したり、他臓器に転移(metastasis)をすることができるのでしょうか? 通常、臓器の中では理路整然と細胞が並んでいて組織を構築しています。 しかし癌はどんどん増えて大きくなり、周…

胃がん 6 診断② 癌の顔つき

胃がんの診断 今回は癌の組織のタイプ(組織型)についてのお話です。 胃がんは胃の粘膜の細胞(分裂、増殖をする細胞)から発生すると言われていますが(私の知見ではまだ具体的にここからできると分かってはいないのでは?) その顔付きは様々です。 そのタイプ…

胃がん 5 診断① 基準

胃がんの診断に関するお話です。 前述したように、胃がんについて調べるいくつかの検査がありますが、もしそれで胃がんが見つかった場合の診断についてお話をします。 そのポイントは分かりやすく言うと、 1.どこに? (部位) 2.どんなものが? (組織型) 3.どん…

敬意と感謝

これから新しいステージで医療を生業とする仕事を始めます。 今、独立して物事を始めるに当たって改めて感じることは私達は常に誰かのお力を借り、助けていただいているということです。 どんな仕事も同じかもしれませんが、いくら自分達が粋がって奮闘して…

宣言

人の営みや社会の動きが変化するにつれて、必要とされる医療もそのシステムも変わることが望まれます。 医学の本筋に基って、人の健康や幸せに貢献できる診療がてきるように病院を作りたいと願い始動しました。 これから、かなりの時間と手間がかかるかもし…

胃がん 4 検査

胃がんを見つける検査の主役は胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)です。 内視鏡にて直接、胃の内腔を観察して、病変の有無を調べます。 また気になる病変があった場合、ごく少量組織を取り、病理検査で診断を確定します。 また胃透視検査(バリウムを飲んで胃の…

胃がん 3. 症状

胃がんは怖い病気ですが、実際に癌になった時にどんな症状が出るのでしょうか? 私の心象では、明らかな症状は無いと思います 胃の不快感が出たり、出血して便が黒くなったりするころにはよほど病状も進行していることでしょう。 癌が進行してしまっていたら…

胃がん 2. 胃がんの原因

今日、ビロリ菌感染による慢性の胃炎が胃がんを引き起こす要因になっていることがわかってきました (逆を言えばピロリ菌に感染したことがない人が胃がんを発症することは稀です) *参考文献1: Uemura N et al. Helicobacter pylori Infection and the Develo…

胃がん 1. エピローグ

医学や医療が進歩した今日においても、癌は治療が難しい怖い病気の一つです。 癌の中でも胃がんは死亡者の多い病気です (以前は死亡者数第1位でしたが、今日、男性では2番目、女性では3番目になっています) その原因(ビロリ菌感染による慢性胃炎の関与) 上部…

胃潰瘍 14 ストレスと胃潰瘍

よく強いストレスを受けると胃潰瘍になると言われますが、実際のところどうなのでしょうか?

胃潰瘍 13 胃潰瘍と癌

内視鏡検査をして、胃に潰瘍性病変を見つけた時に注意しなければならないのがその背景に悪い病気(即ち胃がん)が隠れていないかどうかをチェックすることが必要です。 以前にも書きましたがピロリ菌感染による慢性胃炎は胃がん発生のリスクファクターです。 …

胃潰瘍 12 外科手術

一昔前まで、薬がない頃には、酷い胃潰瘍を繰り返す場合、手術にて、胃酸を始めとする攻撃因子の分泌を抑えるために胃に行く神経を切断する手術(選択的迷走神経切除術)や潰瘍ができる場所を切り取る(単純胃切除術)などが行われていました。しかしその後、胃…

胃潰瘍 11 IVRによる止血術

IVRと言っでも、おそらく一般の方にはピンと来ないワードだと思います。 IVRとは日本語で画像下治療と訳したらいいでしょうか、カテーテルやガイドワイヤーなどを用いてレントゲン透視下で行う治療の総称です。 よくカテーテルを用いて血管を造影し、薬剤を…

胃潰瘍⑩ 内視鏡による止血術

胃潰瘍や十二指腸潰瘍では合併症として潰瘍部位の血管が破れて出血することがあり、出血量が多量になると生命の危険が生じます。この場合、昔は緊急手術が行われていましたが、現在では内視鏡による止血法が発達普及し、その止血率は良好で、緊急手術の必要…

胃潰瘍 coffee break デュラフォイ潰瘍

胃潰瘍の中にはDieulafoy潰瘍と言う特異点な潰瘍があります。Dieulafoy潰瘍は,1898年にフランスのDieulafoy先生が硬貨大の浅い潰瘍から大量の吐血を来し失血死する潰瘍として報告されました。 その原因、病態は不明なところがありますが 臨床的特徴としては…

胃潰瘍⑨ 薬物療法

これから胃潰瘍の治療についてお話をしていきたいと思います。 胃潰瘍が見つかった場合、基本治療を開始します (自然治癒することもあるかもしれませんが、増悪を危惧して) 治療の基本は薬物療法です。 今日医学が進歩し、いい薬が開発され使用できるように…

胃潰瘍⑧ 胃カメラ検査のポイント

胃カメラをする側として気をつけることか主に2点あります。 1) 手技 胃カメラは上部消化管の構造上、それほど難しい技術を要しません。しかし口や鼻から喉を通って胃や十二指腸まで内視鏡を挿入する検査ですから、受ける方にとってはストレスな検査です。で…

胃潰瘍⑦ 胃カメラ検査

胃潰瘍の有無やその状態を診るためには上部消化管内視鏡検査(俗に言う胃カメラ検査、カメラではないので俗称です)が有用です。 胃カメラでダイレクトに胃や十二指腸の内腔を観察することで胃炎や潰瘍性病変の有無が分かります。 また同時に胃の粘膜をごく少…

胃潰瘍⑥ 症状

それでは胃潰瘍になるとどんな症状が出るのでしょうか? 胸焼け、お腹(上腹部)の痛み (胃潰瘍の場合は食後に、十二指腸潰瘍の場合は空腹時にお腹が痛くなることが見られます) 悪心、食欲不振などが見られます。また出血があると便が黒くなることもあるかもし…