新宿NSビルスカイクリニック

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胃がん 7 診断③ 拡がり& 深さ

胃がんの診断、今回は癌の拡がりについてのお話です。

癌ができた場合、それがどれくらい広がっているかを見極めことが大切です (それが外科手術をはじめとする治療法の選択判断の材料になるからです)

先ずは水平方向の拡がりについて、癌は塊ではなく、その周囲に浸潤する性質があり、分化型の癌に比べ未分化癌は周りに拡がりやすい傾向があります。

そしてもう一つは垂直方向への進達です。癌は深部に潜っていく性質もあります。

粘膜面に留まっているなら、比較的安心できますが、粘膜の下(粘膜下層)まで進達するとその層にはリンパ管や微小血管があり、そこに浸潤すると流れに乗ってリンパ節や他臓器に転移をする可能性があります。

そうなると癌ができた場所だけ切り取ればいいと言うわけにはいかず治療が複雑になります。

転移する率はその癌の組織型によって異なります。

だから胃がんになった場合、治療する先生方は、その拡がりや深さについて厳しくこだわるのですね。

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