胃潰瘍 11 IVRによる止血術
IVRと言っでも、おそらく一般の方にはピンと来ないワードだと思います。
IVRとは日本語で画像下治療と訳したらいいでしょうか、カテーテルやガイドワイヤーなどを用いてレントゲン透視下で行う治療の総称です。
よくカテーテルを用いて血管を造影し、薬剤を投与したり、血管を拡張したり、また詰めたりする治療法です。
この治療法を用いて消化管出血を止める治療があり、私自身今まで数例の止血術を行いました。
足の動脈より、カテーテルを挿入し、造影をしながら選択的に胃や十二指腸に行く動脈にカテーテルを進めて、出血している血管を同定して、そこにコイルやゼラチンスポンジなどの塞栓物質で血管を詰め、出血を止めることができます。
IVRの治療にもリスクはいくつかありますが、
外科手術より、侵襲が少なく、止血救命することができる治療法です。