新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

胃潰瘍⑧ 胃カメラ検査のポイント

胃カメラをする側として気をつけることか主に2点あります。

1) 手技

胃カメラは上部消化管の構造上、それほど難しい技術を要しません。しかし口や鼻から喉を通って胃や十二指腸まで内視鏡を挿入する検査ですから、受ける方にとってはストレスな検査です。ですから解剖を熟知して丁寧に挿入することを心がけなければなりません。

特に喉(咽頭)から食道に入る場所はとても敏感な(嘔吐反射が起きる)場所ですから、如何にここを刺激しないように注意を払います

2) 観察

患者さんの背景を知って、考えながら、見落としをしないようにしっかりと観察すること

食道や胃や十二指腸の粘膜の状態を見て、潰瘍や腫瘍がないか?異常病変の有無をチェックすること

アルコールの嗜好がある方には食道粘膜の変化

(食道癌のリスクファクター) や慢性萎縮性胃炎のある方は胃がんがないか?注意して見なければなりません。

内視鏡の光学技術が進んで、ごく微細なものまで観察することができるようになりました。

それ故にその技術を活かせるよう施行する医師側も勉強して検査しなければなりませんね