新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

慢性便秘症 8 腸管の動き(腸管蠕動)について

機能性便秘症には弛緩性便秘、痙縮性便秘、直腸性便秘と言う3つの種類がありますが、

これらの内、前の二つは腸管全体の運き(蠕動)に何かトラブルが生じていることが、便秘の原因になっています。

それでは普段、私達の腸はどのように動いているのでしょうか?

改めて、その確認をしていきたいと思います。

https://bsd.neuroinf.jp/wiki/腸管神経系

腸は筋肉の壁で出来ている管腔臓器です。

(消化管は外側が漿膜、筋層は内輪、外縦と二層の筋肉によって形成されていて、その内側に粘膜下層、そして内腔に粘膜敷かれています)

https://gastro.igaku-shoin.co.jp/words/大腸の解剖用語

腸には、神経が張り巡らされていて、筋層内にアウエルバッハ、粘膜下層にはマイスナーという神経の束(神経叢)があります。

https://kanri.nkdesk.com/hifuka/sinkei33.php

腸管は自立神経の調整を受けながら、その筋肉が縦、そして輪状に収縮して、内容物を肛門側に押し出す運動をしています (腸管蠕動)

また腸管は中に何もない状態でもある一定のリズムを持って蠕動をしています。

食べ物が消化液と混ざって小腸に入ると小腸は激しく蠕動を開始します。

そして残った残渣が盲腸に到達すると、大腸はゆっくり大きくリズミカルに蠕動を開始し、その内容物を出口方向(S状結腸〜直腸)に送ります。

便が直腸に溜まるとその刺激を知覚し、腹圧と強調して肛門が弛緩し排便に至ります。

便秘はこの過程に何か障害が起きることによって生じているのです

(続く)

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