新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

十二指腸という場所

先にも書きましたが、十二指腸は胃で消化された食べ物が胃液と共に十二指腸に入って、胆汁と膵液が混ざる大事なところです。

胆汁は肝臓で代謝を受け産生された消化液で、

赤血球の元になるビリルビン循環の役割を果たし、また胆汁酸は脂肪と混ざりミセルを形成して小腸から脂質を吸収する助けをしています。

また膵液は膵臓で、作られた消化液でタンパク質や脂肪や糖質を分解する消化酵素が含まれます。

十二指腸の下降脚には、胆管と膵管が合流して、開口する場所(Vater 乳頭部)があり、胃で分解された食べ物が胆汁と膵液と混ざります。

(膵液はアルカリ性の胆汁と混じる活性化されます)

十二指腸では、このように食べたものと胆汁、膵液が混じり合う非常にデリケートな場所なので、この部位にトラブルが起きると大きな問題になります。

(因みに外科手術において胆汁と膵液が混じってリークすると、周囲の組織を溶かして、治療が困難になります)

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