胃がん 9 外科手術① 外科手術の考え方
私も数年前までは外科診療に携わっていました。その時の経験と学んだことを簡単にまとめていきたいと思います。
胃がんは胃の粘膜から発生した悪性のできものであり、進行すると周囲や深部、そしてリンパ節や他臓器(肝臓や肺など)に転移します。
手術はこの悪性腫瘍を綺麗に取り残しのないように切除する治療法です
ですから根治的な外科手術を行う為には、とにかく
○ 術前の診断がなにより重要 です。
どこに?どんな癌が?どれくらいあるのか?
(拡がり、進達度、転移の有無)それを見極めることが重要です。
* 状況に応じては手術そのものが望ましくないケースもあります。
次にはその診断に基づいて
○ どんな手術をするのか? 術式の選択が求められます。
胃がんの外科手術は悪いところを取り除くマイナスの手術ですから、できるだけ過不足のない出たの必要十分な手術が望ましいと言えます。
簡単に言えば取るべきものは切除し、取る必要がないものは残すと言う考えです。
しかし癌は取り残しをするとまたそこから癌が増殖し、治療が難しくなるため、根治をするためには癌の手術はしっかりと一回で決めることが要求されます。