新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

慢性上咽頭炎のご紹介(2)私の病歴

それではこの病気と思われる私の病歴、経過についてご紹介をしていきましょう。

私のこの病気?によるものと思われる症状の発症の時期に関しては明確に記憶しています。

私は25歳になって医者になってから、心身の体調は常にいいとは言えず、いつも疲労を抱えていたような状態でした。しかしこの鼻を中心としたひどい症状の発症に関しては明らかな時期と場所を記憶しています。

それは今から15年ほど前、私は医学研究のために米国のカリフォルニアの研究所に3年ほど留学していることのことでした。

そのラボではがんの基礎研究をしていたのですが、研究所の中は、いろんな化学薬品を扱いたくさんの実験動物などがいて、正直環境は決していいものとは言えるようなものではありませんでした(臭いや刺激やほこりが蔓延していました)

それまでは私は小児喘息の既往はありましたが、アレルギーみたいなもの(花粉症も含めて)は全くありませんでした。

また私がいたサンディエゴは地中海性気候の温暖で過ごしやすい気候だったのですが、乾燥地帯で寒暖の大きい地域で、昼夜や夏冬の温度が変わりやすいこともありました。

そこで研究をしている時にある程度、急に鼻汁や鼻の掻痒感、くしゃみなどが始まったのです。おかしいと思いましたが、すぐ収まるだりうと放置していました。しかし症状が治まらず何かのアレルギーかなと思い薬局で薬をかって飲んでいました(米国では抗ヒスタミン剤などは薬局で購入できるので)がほとんど効果はありませんでした。

その後も症状は良くなるどころか常時出るようになり、ずっと続きました。また疲労感は常時、ひどく感じていましたが、それは単に疲れ?メンタル?によるものと諦めていました。

そして留学を終え日本に帰って来たのですが、その慢性鼻炎の症状は全く変わりませんでした。同じ病院の耳鼻科の先生に相談しても原因不明、抗ヒスタミン剤ステロイドの点鼻や漢方薬などを処方されましたが全く効果なしでした。

症状は鼻のムズムズ 鼻汁(これがある時はさらさらの水みたいな鼻水 時々硬いどぼっとした痰みたいな粘液)が出ました。時々良くここまで出るな?鼻の栓がぶっ壊れたのかな?と思うほどでした。また何かいつも鼻の違和感、鼻の入り口から奥の方まで、鼻の中をかきむしりたいほどの痒みがありました。また目のかゆみや泪も出ました。そしてくしゃみの連発 ひどい時にはくしゃみが止まらず息が苦しくなることもありました。またこれらの症状は体調にも関与しているような気がして、つかれや落ち込んでいるときは出やすい傾向 あとご飯を食べた後も出やすいようにも思えた時があります。また以前からの疲労感は取れず、メンタルもうつ傾向だった?ような気がします。その後、いくつかの耳鼻咽喉科にも受診しましたが、結局原因はわからずじまいでした。一体この病気は何なのだろう?私の身体はどうなってしまったんだろうと思いました(アレルギー体質?何か全身に問題があるの?)が治療法がないのでほぼ諦めていました。