新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

2018-01-01から1年間の記事一覧

かかりつけ医の選び方 その3

専門分野について 前回、優れた臨床家は全身が診れる綜合力が必要と書きましたが、どんなに優秀な医者でも全ての分野でトップであることは不可能です。 ある特定の分野で、毎日そればっかりしている先生には敵いません。 しかし、特殊な専門医ではなくとも、…

かかりつけ医の選び方 その2

前回の続きです。かかりつけ医に必要な条件について全身が診れることを述べましたが、具体的に医師の実力を測る上でなくてはならないものがあります。 それが臨床経験です。 いくら頭が良くて、手先が器用でも、それだけでは優れたphysician(臨床家)とは言え…

優れたかかりつけ医の条件 その1

前の章で、かかりつけ医に必要なマインドや性格について書きましたが、ここではより具体的に医師としての、知識や技術などのスペックについてお話しをしたいと思います。 医者は人という生き物を扱う技術専門職人です。人の身体の構造や機能を熟知して、身体…

いいかかりつけ医の資質について

皆さんこんにちはDr Kazです。 前回かかりつけ医の必要性についてお話しましたが、ではどんなドクターがかかりつけ医として相応しいのでしょうか?具体的に検証してみましょう! 第一に医師が患者さんの立場に立って、その健康と命とその人の人生を最大限に…

かかりつけの病院やお医者さんを持ちましょう!

皆さんには、かかりつけの病院やお医者さんがいますか? 皆さんが健康であったら、常連のレストランやジムや美容室があっても、普段は病院に行く機会は少ないのでかかりつけの先生がいない方も少なくないのではないでしょうか? 誰もが、生きていれば何かし…

梅毒の流行に際して

昨今、最近までめったに見かけることのなかった梅毒が再び流行するに際して、その病気と制御

健康な状態とは

皆さん健康とはどのような状態をいうのでしょうか?WHOや厚労省が唱える健康の定義を読んでみても、なんか分かったような分からないような曖昧な内容に感じます。 確かに人類はまだ生命の全てを理解したわけではないので私達が生きていること、健康のこと病…

死んだらどうなる?

私達人間は生き物です。外界からいろんなものを取り入れて、またいらないものを出しながら日々生きています。しかし私達生き物と外界は決して独立していて切れた関係ではないのかもしれないと感じました。自然の中から生命が生み出されて、生物同士の間にい…

大学における医学教育について その1

日本において大学医学部を卒業し、医師国家試験に合格すると医師免許が厚労省から認可され免許を授かることになります。しかしそれは単なるペーパードライバーであって実際には人の診療に関して何もできない状態です。ましてや人は生き物ですから車のように…

ガン戦争の敗北

朝方スマホを見ていたら最近のがん診療の現状についてのニュースがありました https://www.yomiuri.co.jp/science/20180912-OYT1T50000.html この結果はおおまかに言うと私が医者になった25時前と大して変わっていないように感じました。つまりは治る癌?は…

命の使い方

私は医者としてたくさんの患者さんの診療に携わり多くのことを学ばせて頂きました。 そこで強く感じたことは、人間とは自分の身体や心の問題を真正面から捉えようとせずに、怖いものや嫌なものからは目を背けて、自分の都合の良いようにしか物事を見ない傾向…

生と死とは何か?

皆さんは生と死について、どれくらいのことを知っていますか?医療者の方々は身近に生や死を体感していると思われますが、何を持って生とするのか?どこを持って死とするのか?考えたことはありますか? 私が25年間医者として患者さん達の側にいて、間近で体…

梅毒を考える

(Introduction)梅毒はパートナー同士が性交渉をすることによって感染する性感染症です抗生剤が発見される前は不治の病として恐れられていましたが、1944年イギリスの医学博士アレキサンダー フレミング博士がペニシリンを開発してから、梅毒を完治すること…

梅毒に対する注意 その1 introduction

ここ数年で日本における梅毒患者さんの数が激増しています。 10年ほど前は年間500人程度の数でしたが、今年は、その数は10倍の5000人を突破する勢いです。 私達にとって梅毒はレアで関係のない病気ではなく、これから身近な病気の一つとして注意しなければな…

性病について考える

昨今、東京を中心に梅毒の流行が問題になっています。性病は何処か忌み嫌う病気として考えられていますが、医療を担う者として日本の男女を元気にするためにも敢えてこのテーマにアプローチしたいと思います 性交渉はパートナーがお互いを知り合うとても大切…

細菌と共に生きる

以前から話をしているように、私達の身体の中には多種多様のたくさんの微生物が生きています。その微生物の状態は免疫やホルモンなど身体のコンディションの変化に大きく影響されます。 ある意味、体内の微生物の状態は、私達の健康を表す指標とも言えるかも…

細菌診療の難しさ

今朝、細菌とのいい共存環境整備診療の話を書きましたが、実はこれは、なかなか簡単なことではありません。 何故なら体内においては常にいろんな細菌が日々ダイナミックに移り変わっているからです。 その変化や状況を捕えること検査は中々可視化できません…

細菌と共に生きて行こう

皆さん知っていましたか?私達の身体のいろんなところに多種多様な細菌が無数(1000兆)に生きています。 皮膚の上や口の中や鼻の中、胃や腸の中、気道の中また性器の中に至るまで、外界と直接通じている場所には必ず細菌が存在しています。 しかしこれは別に…

街で急病の人に出くわしたら

先程、ある駅で、急に具合が悪くなって倒れた人の診療をしました(駅員さんから誰かお医者さんはいませんか?と言われたので診ました) その方の病状は大したことなく、良かったのですが、改めて急に具合が悪くなった患者さんの診方について考えたのでご紹介し…

勿体無い

勿体無いとは、元々、本来あるべき姿を失って不都合が生じることを嘆き惜しむことから転じて、今では、物の価値を充分に活かせず、無駄にしてしまっていることを意味しています。 人の生き方や命もそう、私達のあるべき姿を大事にしながら、その価値を充分に…

御霊病院通信 その6 生きると言うこと

生物の本質は、外界と絶えず様々な物質の交換を行いながら自己を維持し、様々な活動をしていること(動的平衡)です。 さすれば生きると言うことは、外界と物質のやり取りをすること、息を吸って吐いて、食べ物を食べて、便として排泄し、水分を補給して、尿と…

現代医療に対する警鐘

医療は「癒しのart(わざ)」であった伝統的な施術から、テクノロジーが持ち込まれ、「科学・機械医療」へと変容した。人々の「科学・機械医療」に対する純水な崇拝・信仰の状態が、1960年代まで続いた。しかし、1960年代以降には、医療の効果を否定する資料…

医療の教科書 総論 その0 医療とは何か?

医療(Medical Care)とは何でしょう?医療は人の健康維持、回復、促進などを目的とした諸活動です。医療行為は経験的、科学的根拠に基づいて資格者が法制度を遵守し厳粛に行うものであり、医療者は医療を受ける患者さんの幸せに貢献するものを常に心がけなけ…

私達の身体はスーパーマシン

私達は生き物であって機械でないのは当然です。 しかしロボットでも、しっかりした設計でいい材料を使って作り上げ、いいガソリンを入れて丁寧に扱えば素晴らしいパフォーマンスができることはわかりますよね。 それが生きている人間なら尚更のことだと思い…

医療の教科書 総論その1 生命とは何か?

医療をする際においては病気や健康について考えることが重要ですが、先ずその最初に私達、医者か取り扱う生命の本質について論じたいと思います それでは生命とは何でしょうか? それは常に外界と物質の出し入れをしながら、動き続ける有機体です。 私達は絶…

強く美しくなるためには

私達は自分の意思や行動で、いくらでも変わることができます。 私は男性ですが、女性を拝見すると多く方々が日々、健康や美容に気遣いセルフケアをされています。 毎日お化粧をして、髪を整え、衣装に気を配れり、相手に対して好感度を持たれるように努力さ…

自己紹介

便秘を理解するためには、先ずうんちについてよりリアルにより正しく理解する必要があると考えています私は今まで医者として口の中から始まって胃や腸を通って肛門に至るまで幅広く患者さんの診療に携わってきました。実際に胃カメラや大腸カメラを行い、人…

うんちの成分

それではうんちとは一体何でしょう?食べ物が消化吸収された後に残ったカス?だということはわかりますよね。そうではうんちの成分について考えてみましょう。 便の成分は大まかに 1. 水分(消化液含む) 2. 食べかす 3. 腸粘膜から剥がれた細胞 4.腸内細菌…

便秘診療に取り組む

私は以前に消化器診療に従事していたこともあり、便秘は日常診療でよく見かける一般的な症状です。私達が健康で美しくなるためには、いいものをしっかり食べることも大切ですが、食べたものをしっかり出すことも同じように大切です。医学書には便秘の原因や…

胃の働きについて

皆さんもご存知のように胃は食べ物を貯めて消化する場所です。 胃カメラで胃の内腔を見てみると、胃は単なる袋ではなく、ダイナミックな活動をしていることが分かります。 食べ物が腸にすぐ流れ出さないように関所(幽門)があり、また食道下端には口側方向に…