新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

婦人科診療 2 月経周期

女性の身体の仕組みは男性とは大きく異なります。女性は性成熟期になると妊娠ができる状態を周期的に整えています。

 この身体の変化に関与しているのが女性ホルモンです。 

女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があって卵巣から作られています。

月経が終わると視床下部から下垂体の指令によって卵胞の発育と共に卵巣からエストロゲンが産生され、その作用で子宮の内膜が肥厚していきます (増殖期)

エストロゲン分泌があるところまで上昇すると上位中枢にスイッチが入り、排卵が促されます。

排卵が起きると卵胞は黄体に変化し、プロゲステロンが産生されるようになります。

プロゲステロンは体温を上昇させ、受精卵が子宮内膜に着床しやすいような状態に整える作用があります (分泌期)

そして妊娠が成立しなかった場合、やがて子宮内膜は脱落し、リセットされます。これが月経です。

このように第二次性徴以降、女性の身体の中では女性ホルモンが自己調節をしながら分泌され、心身の状態はダイナミックに変化しています。

これは生理的な営みなのですが、それと共に月経に伴う月経困難症や過多月経、女性ホルモンの変動の影響による月経前症候群など、女性の体調にとって不具合となるようなトラブルが生じることもあり、日常生活に支障を来すような場合には、医学的な治療が必要になります。