睡眠障害
私達にとって睡眠は脳を休ませてリフレッシュさせる大事な営みです。
しかしいい眠りが頻回に(週3回以上)、長期間(3ヶ月以上)できなくなると、脳の活動をはじめとして、私達の体調に乱れが生じて、身体にいろんな支障を来たしてしまいます。
私達のクリニックはそんな睡眠障害に対しての初期対応をしています。
その内容に関しては 先ず 不眠症のタイプについてアプローチする必要があります。
そのタイプは主に
入眠障害 中途覚醒 早期覚醒 熟眠障害の4つが挙げられます。
(問診のポイント) ここが大事です!どんな不眠症なのか?何が原因になっているのか?を捉えます。
① 基礎疾患の有無 身体に何か問題となるような病気はないか?
② 生活のリズムは乱れていないか?また普段のストレスはどうか?
③ ちゃんといい睡眠が取れるような環境を整えているか?
④ 実際の睡眠状況について就寝時刻、睡眠時間、お昼寝の有無など
④睡眠時無呼吸はないか?
などを聞いて、その人の睡眠障害となっている原因や病態を探ります
(治療方針)
⑴ 上記の問診を聞いた上でその患者さんが訴えられている睡眠障害の原因や病態を捉え、睡眠に対して正しい睡眠のアドバイスをする。これが基本になります。
⑵ 明らかな病気がなく、自然には眠れず、生活に支障がある場合、より相応しい睡眠剤を処方し、注意して使用していただく 薬は睡眠の補助をするだけで根本的治療ではありません。
(治療薬の選択)
1. 睡眠導入剤 ハルシオンやレンドルミンなどのベンゾジアゼピン系薬剤は昔からよく使われていた睡眠導入剤ですが、常用すると効果が減弱し、中毒性があるため、その使用には注意が必要です。
その為、非BZ系と言われるルネスタやマイスリーなどの睡眠薬が最近ではよく使われます。
2.睡眠リズムの改善薬
睡眠のリズムには松果体とメラトニンと言う脳内ホルモンの作用が関係しています。その観点から、そこに働くロゼレムと言う睡眠薬も選択されます
3.熟睡の改善薬として
ベルソムラと言う睡眠剤を用いることもあります。このお薬には悪夢を見ると言う副作用もあります。
このように、その患者さんの睡眠障害の状態や原因、また病態を捉えた上で治療を行います。全ての病気において一緒なのですが、睡眠薬を飲んだからと言って全ての睡眠障害がスッキリ治る訳ではありません。あくまでも自然な状態に戻していくことが治療の基本となります
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