新型コロナ時代における風邪診療 (5(危険な状態① 重症肺炎
前にも書いたように、風邪は感染したウィルスの種類によって多少症状は違いますが、症状のみでどんなウィルスに罹ったのか区別することは容易ではありません。
また新型コロナやインフル感染についても同様のことが言えるでしょう。
だからこそ、風邪症状が見られた時に、単なる風邪なのか?それとも重症化する怖い病気なのか?その見極めが大事です。
では具体的にどんな状態が怖いのでしょうか?
これからその病態についてご紹介したいと思います。
まずその一つが重症肺炎です。
今回の新型コロナに関しても肺炎が急速に進行し、重症化するケースが報告されています。
ウィルス感染性肺炎の場合、広範囲にラッシュに肺全体に炎症が波及することがあり、肺は酸素や二酸化炭素を出し入れする人間が生きていくためにはなくてはならない大事な臓器ですから、生命に危険が起きてしまうことになり兼ねません。
ですから呼吸症状の推移には十分に注意をすべきでしょう。
(重症肺炎の恐れがあるサイン)
安静時呼吸苦 & 息切れ(50mも歩けない)
酸素飽和度 SaO2の低下
*急激に低酸素血症になってしまった場合、いきなり意識障害に陥ってしまうケースもあります