新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

不思議なBスポット療法

Bスポット療法について


鼻の奥、口の中に入るまで、口蓋垂(いわゆるのどちんこ)の上の部分を上咽頭と言います。

この部位は鼻から吸った空気の通り道ですが非常にデリケートな場所で、この部位の上皮には多数のリンパ球が存在し、鼻腔から吸い込んだ埃や塵や病原体に対して免疫的な応答をしている可能性が示唆されています。またこの部位は迷走神経や舌咽神経などの自立神経の繊維が走行しています。


https://jfir.jp/chronic-epipharyngitis/


今日、まだ確立されたエビデンスはありませんが、この部位に慢性的な炎症を起こすと、後鼻漏や鼻や喉の違和感、また頭痛や肩こりなどの症状が見られます(慢性上咽頭炎)この部位の炎症の原因としては、感染症やアレルギーなどによるものが挙げられますが、上咽頭に炎症所見が見られる場合、この部位に収斂剤である塩化亜鉛(1%溶液)を塗布する上咽頭擦過法はBスポット療法と言われ、鼻やのどに関する症状だけではなく、頭痛や疲労など様々な症状が改善する可能性が窺われています。私達の治験からは、今のところ、この処置による大きな合併症は認められていません。もし、持続的な後鼻漏や鼻腔、咽頭付近の違和感、痰絡み、頭痛、肩凝りなどの症状のある方がいましたらご相談ください。