慢性鼻炎の治し方 19 ステロイド点鼻薬
私自身がステロイド点鼻薬を使用した経験も含めてお話したいと思います
前回ステロイド薬の作用や副作用などについてお話しましたが、そのステロイドを点鼻で噴霧する投与方法があります。
今日、気管支喘息の治療にもステロイドの吸入薬が発症の予防目的のためによく使われています。
点鼻の場合、局所への直接投与のため、全身に廻る量も少なく副作用の軽減が図られています。つまり前述したステロイドの怖い副作用をあまり心配せずに使用可能と言うわけです。
確かにステロイド噴霧薬は花粉症に効果があるいいお薬だと思いますが、その使い方がポイントです。
慢性鼻炎は単なる局所のトラブルではなく、全身のアレルギーや自律神経などのトラブルが関与していて、局所にステロイドを投与するだけでは慢性鼻炎を完治するわけではありません。
また私自身の治療経験から言うとくしゃみ、鼻水、痒みなどの慢性鼻炎の症状が酷い場合にはステロイドの点鼻薬だけで症状をコントロールすることは難しかったことを記憶しています。
そのような場合はやはり抗ヒスタミン剤やステロイドの内服薬を使用した方が、症状を緩和することには有益でした。
またその具体的な使い方については後ほど詳しく後述したいと思います。
改めて言うと、このお薬は同じアレルギー疾患の気管支喘息の治療と似ていて、強い発作の時にはステロイドの点滴などの全身治療が必要ですが、症状が落ち着いている時に、その発症予防に有用だがと考えています