腹痛診療2 重症度 & 緊急度
腹痛の患者さんを診る際において何より大事なことは、その腹痛がどれほど大変なことなのか?治療に急を要することなのか?と言うことに尽きると思います。前にも話しましたが、腹痛を起こす病気や原因には様々ありますが、その中でも、早急に対応しなければ命を左右するような怖い腹痛があります。
医者は適切にその見極めをすることが求められます。
ではズバリそのポイントはどこにあるのでしょうか?
お腹が固いとか?腹膜刺激症状があるとか?医学的な注意点はいくつかありますが、その見極めのポイントはズバリ
⑴ お腹が痛くて動けない。人に触られたくないほどお腹が痛いこと と
⑵ 痛み止めが効かない と言うこの2点になるのてはないかと考えています。
本当に重症な腹痛の場合、往々にして、患者さんはフラットに仰向けになれません。お腹を抱えて疼くまるようになります。また触診でお腹を触られるのも刺激になり嫌になってしまうのが特徴です。
また重篤な腹痛の場合は、痛み止めのお薬が効きません。昔、外科にいた時に、ペンタジンと言う強めの麻薬系鎮痛剤を使っても痛みが変わらないようなら、外科手術を検討した方がいいと言われていました。
腹痛は患者さんにとって早く、救って欲しい感じる辛い症状です。そして状態によっては、その治療が一刻を争う場合もあります。
私達医療者も常に怖い病気を見落とさないように腹痛を診る必要があります。