新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

かかりつけ医の選び方 その4

physical data base (データベース)

かかりつけの病院は自分の貴重な身体的データベースを保管する基地です。

人間はしなやかでタフな生き物でありますが、いつ何時、身体を壊してしまうかわかりません。また大体の病気は突然に起きるものではなく、成人病を始め何かしらの原因があり、また大きなトラブルが起きる前には何かしらの予兆があります(中には何の予兆もなく突然死と言うケースもありますが、それは非常にレアなケースと言えるでしょう)

だからこそ、私達が身体を信頼できる医師にしっかり診てもらい、そのデータをキープしてもらい、いざ必要な時にすぐ引き出せるようにしておくことは、非常に有用なことだと思います。そこにおいて大事なポイントは、様々な検査データをかかりつけの先生がしっかり活きたものとしてアセスメントできるか?と言うことです。

血液検査や心電図やレントゲン検査や内視鏡検査など、ただしただけでは意味がありません。

データは単なるデータで無味感想なものです

そのデータをしっかり読み取って、受け持ちの患者さんの身体の状態や、そこに潜んでいるリスクをしっかり見極められる臨床力が必要なのです。

だからこそ皆さんもいいかかりつけの病院を見つけられるように、その病院において、様々なデータをアセスメントできる医師がいるのか?

また自分がその大事なデータを容易に引き出すことができるのか?そこもチェックすべきポイントだと思います

かかりつけ医の選び方 その3

専門分野について

前回、優れた臨床家は全身が診れる綜合力が必要と書きましたが、どんなに優秀な医者でも全ての分野でトップであることは不可能です。

ある特定の分野で、毎日そればっかりしている先生には敵いません。

しかし、特殊な専門医ではなくとも、どの先生にもは何かしらの専門分野があります。

それは臓器別であったり、得意な検査や処置であったり、人それぞれです(またこの専門分野があることは、医師としては非常に有用です)

患者さんが何か具合が悪くなったら、その入り口がよく分かり適切な対応ができるからです。

言い変えてみると、動悸がしたり、胸が痛くなれば、循環器が強い先生がより正確に診るだろうし、咳や呼吸が来るしかったら呼吸器の専門の先生が対応できるし、お腹が痛くなったり、ご飯が食べらなくなったり、お通じのトラブルがあれば消化器の先生がしっかり診てくれるでしょう。また往々にして得意で好きな分野の診療では医師も更に力を発揮してくれるのです。

ですから、もし皆さんにかかりつけの先生がいたら、その先生の専門や得意分野は何であるのか?しっかり知っておくことも有用です。

皆さんも、お買い物に行く時に、新鮮なお野菜を買う時は八百屋さんに、また美味しいお肉を買う時はお肉屋さんに、素敵なお魚を買う時にはお魚屋さんに行かれますよね。

それと同じことです

かかりつけ医の選び方 その2

前回の続きです。かかりつけ医に必要な条件について全身が診れることを述べましたが、具体的に医師の実力を測る上でなくてはならないものがあります。

それが臨床経験です。

いくら頭が良くて、手先が器用でも、それだけでは優れたphysician(臨床家)とは言えません。ありとあらゆる幅広い臨床経験があって患者さんを診ることができるのです。

私が以前、自分の専門としていた腫瘍外科を例にして、患者さんの診察ができて、レントゲン検査や超音波検査、はては内視鏡検査や血管造影検査が実践できて、その正確な診断の元、確実に手術を遂行し、その後、術後の患者さんの管理を行い、患者さんがリカバリーし、最終的に摘出した病理標本をしっかり評価できて初めて一人前の外科医と言えます。

(このことは一般の人にはわからないところかも知れません)

医者はそう言う様々な、ある時には辛く厳しい経験を積み重ねて初めて、いろんなケースに対してjudgeが下せるようになるのです。

いくら本やネットで、たくさんの知識を詰め込んでも優れた臨床家には絶対になれませんから

 

優れたかかりつけ医の条件 その1

前の章で、かかりつけ医に必要なマインドや性格について書きましたが、ここではより具体的に医師としての、知識や技術などのスペックについてお話しをしたいと思います。

医者は人という生き物を扱う技術専門職人です。人の身体の構造や機能を熟知して、身体に起きる様々な不具合や病気のメカニズムを解明し、医術用いて、患者さんを癒し治すことが医者の職務です。

かかりつけ医が先ず修得すべきスペックはトータルで人体のしくみをより正確に生々しく捉えることができる能力です。

人間は一つの臓器で生きているわけではありません。心臓、肺、消化器、腎臓、内分泌、運動器、生殖器、そして脳、あらゆる臓器が調和を保って生命活動を営んでいます。

また臓器の中にはそれを構成するたくさんの組織とその中には60兆以上の様々な顔つきの細胞がいて多彩な活動をしています。

それらが生きている間、無限大の組み合わせで絶え間なく働き続けているのです。

身体に不調が生じた場合、身体の何処にどのようなトラブルが起きているのか?それがどれくらい深刻な問題なのか?それに対して具体的にどのような対応をしなければならないのか?

それが判断できなければ、患者さんに適切な診療やアドバイスはできません。

だからこそ全身が診れること、これがphysicianの第一条件だと思います。

 

 

 

 

いいかかりつけ医の資質について

皆さんこんにちは😃Dr Kazです。

前回かかりつけ医の必要性についてお話しましたが、ではどんなドクターがかかりつけ医として相応しいのでしょうか?具体的に検証してみましょう!

第一に医師が患者さんの立場に立って、その健康と命とその人の人生を最大限に尊重してくれるマインドを持っていること、これは医者として言うまでもなく重要な条件です。

その次に嘘はつかずに医療に対して真面目で真摯であり、常に研鑽を積んでいること、これも医師として無くてはならない良識でしょう。

医療は信頼という言う基盤の上に成り立っている契約の元に為されています。

医師と患者さん双方が同じ目標に向かって歩まねばいい結果は生まれません。

だからこそ医師や病院、そして主人公である患者さんがいい関係を保つように努力することが大事です。

そう言うことを絶えず実践している医師がいる病院が信頼できるのではないでしょうか?

しかし現実、私達医師がこう言うマインドを実践し続ける事が容易ではないことも付け加えておかなくてはなりません。

 

 

かかりつけの病院やお医者さんを持ちましょう!

皆さんには、かかりつけの病院やお医者さんがいますか?

皆さんが健康であったら、常連のレストランやジムや美容室があっても、普段は病院に行く機会は少ないのでかかりつけの先生がいない方も少なくないのではないでしょうか?

誰もが、生きていれば何かしらの怪我をしたり、病気になったりします。そして、やがてはいつか誰もが死にます!これはどんな人にも避けられないリスクです。

でもいざ自分や大事な家族が身体を壊してしまった時に、急にジタバタしても、迅速に適切な医療が受けられるとは限りません

ではその中で、どうしたら私達はその病や死に対して、リスクを減らし、落ち着いた気持ちでより安心して生きていけるのでしょう

その答えの一つが、自分や自分の大事な人の怪我や病気のことを相談できるmedical mentorを持つことだと考えています。

私達は深刻な病気になったときに自分で身体を完璧にケアことはできません (と言っても最終的に怪我や病気を治すのは自分自身の力によるものなのですが)

だからこそ、自身の大事な健康や命を守るためには患者さんの立場に立ってサポートしてくれる嘘をつかない経験豊富で正しい知識を持ったかかりつけ医と病院が必要だと思うのです。

これは人生のリアルライフコンサルタントとも言えるでしょう。

最近、いろんなメディアでメンター(助言する人)と言う言葉を耳にしますが、単にスピリチュアル的なことではなく、自然科学に基づいて助言し、実際に医療を施してくれるmedical mentorが私達の人生において重要であることを改めて提唱したいと思います