新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

大学における医学教育について その1

日本において大学医学部を卒業し、医師国家試験に合格すると医師免許が厚労省から認可され免許を授かることになります。しかしそれは単なるペーパードライバーであって実際には人の診療に関して何もできない状態です。ましてや人は生き物ですから車のように簡単には操縦できません。医師が扱う人間は私は自分自身と同じ同胞であり、常に最大の注意と最良のパフォーマンスが要求されます。

私も医師になって25年以上経ち、ようやく人を診ることができるようになってきたなと感じられるようになりました。

自分の経験を通して、改めて医者を育成するためにはどんな教育や研修が必要か考えてみたいと思います。

先ず始めに大学医学部の勉強について検討したいと思います。今から30年前私が入学した大学の医学教育は残念ながら、満足できる内容とは異なるものでした(実際私が卒業した大学において受けた教養課程や基礎医学臨床医学は残念ながら、その後医者になってから臨床で役に立ったと思えるような講義は数少ししか記憶していません) 当時6年間の学生生活において、たくさんの必須単位がありましたが、記憶に残っている講義自体がほんの一部しかありませんでした。

将来、医師ななるべく実践的かつ学問として教育的なカリキュラムを組むべきだと強く思います。

医学生には、これから自分達が将来なるであろう医師の仕事を最初のうちから具体的に教える必要があると考えています。具体的なイメージがなければ学ぶにもモチベーションが湧かないでしょう。医師としてのマインドや姿勢も大事ですが、特に医師法に基づいて医師国家資格とはどのような資格なのか?医師の業務や役割、責任について教養課程のうちから徹底的に叩き込む必要があると思います。実践私が医学生の頃は大学に入学して2年間はほとんど医療や医学には関係ない講座がたくさんありました(早いうちから現場の雰囲気を伝えることはモチベーションを維持するために大事でしょう)