新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

医学教育革命

先日TEDの講演を紹介しましたが、慢性の成人病のほとんどは生活習慣に由来する生活習慣病です。それゆえに病気をコントロールして、健康な身体を取り戻すためには、その人に合った正しい生活を継続的にしていくことです。

しかし現代の日本では成人病になって、病院に行っても完全によくなることは難しいのではないかと思われます。なぜなら病院においては、いくら詳しい検査や正しい診断をしても、その治療のメインが薬であり、生活改善(食事 運動 睡眠など)に関してより詳しい知識や指導を個別に受けることが難しいからです。

このようなことから考えて、ある一つの大きな問題が根本にあることに気が付きました

私達、日本の医学校(医学部)における教育はものすごい古い体制のパラダイムで組織化されています。学生時代、基礎医学においては解剖学、発生学、生理学、生化学、微生物学、免疫学、病理学、公衆衛生などを学び、臨床医学においては内科学 外科学 脳外科学、産婦人科学、泌尿器科学、皮膚科学、皮膚科学、小児科学、老年医学、精神医学、などのいろんな分野の学問を学びますが、人間が生きていく上において最も肝心な日常の生活のことについてほとんど学ぶことはありません(米国には行動医学というものもありますが)

医者が食事 睡眠 性 休暇(遊び)睡眠など人間が生きていく上で基本となることについて学ぶ機会がほとんどないのです

人の病気や健康と向き合う医者が、人の営みのことを学ぶ機会がないのは問題ではないでしょうか?真の健康的な生活や、健全な人生を知らない人が人の健康や生活指導はできないでしょう

それゆえに医学が人間の真の健康や幸せを追求する学問だとしたら、この人間が生きていくベースとなる生活学(人生学)をもっと体系化し、時代時代に合った素晴らしい学問を創造してみんなで高め合っていく必要もありではないでしょうか?

例えば

1.ご飯科学

 

人がおいしくご飯を食べて元気になるためにどうしたらいいか?ということを考える講座であり、ここには、消化器病学や臨床栄養学(生理学、生化学)や料理学(世界中の歴史学や文化学)やコミュニケーション学などが入るかもしれません

2.男女関係について学ぶ講座

 

言葉の通り、これは地上において最も基本的な結びつきになる男女関係について考える講座であり、ここには産婦人科学、泌尿器科学、精神科学、公衆衛生学、微生物学感染症学)、法医学、心理学、歴史学比較文化学などなど様々な学問が入ってくるかもしれません

このような提案は決してふざけて言っているわけではありません。私たちが本当の意味でもっと健康にもっと元気にもっと豊かに生きていくためには、旧体制のパラダイムを打ち壊し、真摯に人間や人間の営みについて見つめなおし、そこから学び、人の人生敷いては社会に対して生きた学問を新しく創っていってもいいのではないでしょうか?                      

皆さんこの考えどう思いますか?

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