医療の教科書 総論 その0 医療とは何か?
医療(Medical Care)とは何でしょう?医療は人の健康維持、回復、促進などを目的とした諸活動です。医療行為は経験的、科学的根拠に基づいて資格者が法制度を遵守し厳粛に行うものであり、医療者は医療を受ける患者さんの幸せに貢献するものを常に心がけなければなりません
言葉で言うと抽象的でわかりにくいですが
私自身の医療に対する見解は
1.医療はその利用者である患者さんの健康と幸せのために使うもの
(エンドユーザーである患者さんの健康と命を最大限に尊厳する)
2.医療は医学(自然科学)と経験の元に行うべきものである
3.医療は医師と患者さんがその内容に関して十分な説明と理解がなされた後に双方が合意し、医療の契約が成立した上になされる行為である
医療はそれを求める患者さんがいなければ成立しません。患者さんがいて始めて医療は成立するものです。
しかしまた医師は患者さんの要望に応えて全ての病気を治し、奇跡を起こす神様ではありません。医師は生命現象や病気、そしてそれに対する検査、治療を学び、その手立てを熟知した者に、医療行為の実施を許された資格者なのです
それがゆえにいい医療を成立させるためには、医療者と患者さんの双方が医療とお互いのことをより正しく知ることが何より重要なのです。