新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

膿瘍処置

先日、久しぶりに皮下膿瘍の処置を行いました。膿瘍処置は外科医の基本です。

膿瘍は皮下だけでなく、全身のあらゆるところにできるかの可能性があります。

私達の身体の中(外界と繋がっていないところ)は基本無菌状態です。しかし何かしらの原因で細菌が増殖して、感染が成立すると私達の身体はそれを拡がらないようになんとか押し留めておこうと働きます。それが膿瘍です。

しかし膿瘍内部には免疫機構働かず、治り切ることは難しいです。また膿瘍に対しては抗生剤は効きません。

とにかく膿瘍処置の基本はドレナージ(膿を体外に排出させること)です。

ドレナージが効けば発熱や疼痛などの症状は緩和して炎症反応が鎮静します。そして炎症が落ち着いてから、根本的な対処を考えることが重要です。

もしむやみやたらに手を加え、膿瘍を破って周りに膿を巻き散らかしたとしたら余計に面倒くさいことになります。