新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

胃カメラ検査 3. 挿入経路の選択について

胃カメラの挿入経路は 1.鼻から内視鏡を挿入する経鼻内視鏡検査と 2.口から挿入する経口内視鏡検査のふたつがあり、それぞれにいい点とよくない点があります。私達は患者さんの状態とニーズに合わせて挿入経路を選択しています。

その違いについては先ず ① 使用するファイバースコープが違うこと (経口用スコープの径はおよそ8〜9mm、経鼻用スコープは5〜6mm)

また経鼻用スコープは視野がやや狭く、画像解析もやや落ちます(当院で採用するGIF1200Nは前機種のGIF290Nに比べると画像の解析度がかなり向上しています)また経鼻内視鏡は吸引口が小さく、ファイバースコープに腰がないので処置にはあまり向いていません

② 鼻から挿入する方が解剖学的にスコープが咽頭に当たりにくく、ファイバースコープが細いため経口よりストレスは少ないと思います。

また鼻腔や咽頭喉頭もしっかりと観察することができます。

しかし、不安や嘔吐反射が強い方の場合、どちらにせよ胃カメラは辛い検査なので、希望される方には静脈麻酔にてsadationを行うことも一つの選択になると思います。

これらをまとめると

○しっかりと隈無く検査するためには経口が望ましい

○不安や反射が強く胃カメラが苦手な方には静脈麻酔で寝ていただくことも選択肢の一つである

○静脈麻酔を望まず、出来るだけ楽に胃カメラをして欲しい方には経鼻内視鏡検査が選択される。

ということになります。

https://www.onaka-kenko.com/endoscope-closeup/endoscope-technology/et_08.html