風邪を診る⑧ 重症肺炎について
前にも書いたように、風邪は感染したウィルスの種類によって多少症状は違いますが、症状のみでどんなウィルスに罹ったのか区別することは容易ではありません。
また新型コロナやインフル感染についても同様のことが言えるでしょう。
だからこそ、風邪症状が見られた時に、単なる風邪なのか?それとも重症化する怖い病気なのか?その見極めが重要になります。
では具体的にどんな状態になるのが怖いのでしょうか?
これからその病気についてご紹介をしたいと思います。
まずその一つが重症肺炎です。
今回の新型コロナに関しても肺炎が急速に進行し、重症化するケースが報告されています。
ウィルス感染性肺炎の場合、広範囲にラッシュに肺全体に炎症が波及することがあり(細菌性肺炎による肺臓炎ではく、肺の間質を主座として炎症が引き起こされる可能性かあります)
肺は酸素や二酸化炭素を出し入れするなくてはならない臓器ですから、そこにシビアなダメージを受ければ生命は急速に危機に陥ってしまうことになります。
ですから呼吸症状の推移には十分な注意が必要です。
重症肺炎の恐れがあるサインとしては
・普通ではない咳嗽、安静時呼吸苦 & 息切れ(50mも歩けない)
・酸素飽和度 SaO2の低下 が挙げられます
*急激に低酸素血症になってしまった場合、いきなり意識障害、ショック状態に陥ってしまうケースもあります
また肺炎の診断にはレントゲン検査特に胸部のCTが何より有用です。
治療に関してはまた後ほどご紹介します