新宿NSビルスカイクリニック

医学に基づいて食を中心として日々の生活から健康を考えるブログ

女性の自己防衛システム

http://medical.radionikkei.jp/kansenshotoday_pdf/kansenshotoday-140716.pdf

 

以前アメリカの科学雑誌のPNASに女性の膣内における常在細菌叢に関する研究論文を読みました

http://www.pnas.org/content/108/Supplement_1/4680

女性の皆さんには、是非この内容を知っていただきたいと思います。女性は感染の危機にある性器に関して、自分を守る素晴らしい防御システム(膣内自浄作用)を有しています。

膣内は、決して無菌ではなく、たくさんの細菌が生息しています。しかしその細菌叢は決してバラバラではなく、ある一定な状態を保っています。膣内は女性ホルモンの作用で、粘膜が絶えず変化しており、その粘膜内にはグリコーゲンが豊富にあり、乳酸桿菌(デーデルライン桿菌)が数多く生息しています。この細菌が優位に生息していると膣内環境は、かなりの酸性状態(pH4〜5) にあり、他の細菌が繁殖しにくいような環境を自ら整えています。

しかし、ホルモンバランスを崩したり、免疫状態が悪くなったり、また長期の抗生剤を投与したりすると、この細菌叢バランスを崩してしまい、いろんな細菌が繁殖し、膣カンジダや細菌性膣症などになり、またその他の感染症にも罹りやすくなることが伺われます。

それ故に女性の方が、日々健康で、性感染症にかからないようにするためには、この正常細菌叢を意識して、いいコンディションを整えることが大切です。

洗浄を始めとする不用なケアや抗生剤の投与は、返っていい状態を壊し兼ねません。

私達が、自らの身体能力の凄さを知り、それを正しく使うことにより、よりタフで健康的の身体を手に入れることができるのです。