健康の定義について その1
病気に関しての情報は、医学の教科書や家庭の医学書、最近ではネット上に山のように載っています
しかしそれらをいくら眺めていても健康になれる訳ではなく、いろんな症状が自分に当てはまりそうでかえって病気になりそうですよね
また昨今は職場や地域でも健康の大切さが謳われ、病気の予防や早期発見、早期治療が叫ばれていて検診が勧められていますが今ある既存の健康診断は病気の最低限のスクリーニング(拾い上げ検査)であり、それをクリアしても完璧な健康体であるようには実感できないのではないでしょうか?
(またこれは余談ですが医者の私が見ていて思うことは、人は何か病気や障害が持って いることよりも、自分に生きる元気がないときの方が症状がより強く出る傾向が伺われます)
よく病気になって初めて健康の大切さを知ると言われますが、私たちももう一度健康とは何か?ということを考えてもいいのではないでしょうか?
健康とは全く病気がないことをいうのでしょうか?
人から押し付けられた価値観に従って生きていたら完璧な健康体になれるのでしょうか?
私が考える健康とは、普遍の概念ではなくて、自分達が天から授かったいろんな生命機能を、正しい知識を持って、この現実社会で発揮させ、いかに満ち足りた生活を送れる状態にあるのか?ということではないかと考えています
簡単に言えば、私たちが自分の力で自由に生活を謳歌することができる状態にあるのか?ということだと思います。
即ち、それは難しいことではなく、日々の日常生活、如何に快活に家事や仕事をして、美味しくごはんをいただき、順調に排泄を行い、身の廻りを整え、リラックスして入浴をし、快適な睡眠を取り、自分の好きな運動や趣味をしたり自分の大事な異性と健全なお付き合いしたりしながら、天からいただいた生命を享受して、自分の仲間と共に人生を謳歌することができるのか?ということただそれだけです
そして私達に何かの身体的、精神的な不具合が生じて快適な生活ができなくなった時に、医療を用いて癒し整えて貰うことが必要になります。
私達、医者の仕事は人の生活や人生に影響を与えて左右させることが真の目的ではありません。あくまでその患者さんのサポーター役であり主役はあくまでも患者さんです。
だからこそ、患者さんにはより正しい知識や概念を伝えて理解していただきたいと願っています
繰り返しますが私たちはみんなもっと自由に!もっと明るく!もっと前向きに!もっとエキサイティングに!もっと大切に!人生を生きてもいいのではないでしょうか?
これが25年間医者をしてきた私から皆さんへの直言です。
from Dr K